高雄は海洋都市であり、港湾都市でもあります。そして、台湾が海を起点に発展するに当たって最良の実践の場でもあります。近年の時代の進化と産業の変化に伴って、高雄市政府は、港湾隣接地域の経済発展に向け貨物中心から人中心への転換を進めています。さらに、先端技術である半導体産業と5Gの分野を超えた応用サービスに対して、産業変革において最も戦略的なスマートソリューションを導入してニーズを満たし、各分野で重要な先端技術を獲得していきます。
2016年、高雄市政府は「グローバル・スマート・ハーバー・フォーラム」を開催。このフォーラムは台湾で唯一、港湾経済の発展について話し合う国際レベルのプラットフォームです。隔年開催のこのフォーラムで、世界の主要な港湾都市と交流し、広く意見を集めて港湾経済の発展に関するテーマを検討しています。これにより、海洋科学技術やスマートハーバー、スマートシティー開発を加速し、経済や社会、文化、知識、人材といった各資源を活性化させ、港湾都市のブルーエコノミーと持続可能な開発を推進します。また、このフォーラムにより、高雄は25カ国との協力関係を築き、国際社会とつながったハブとしての役割を担うことに成功しました。
新型コロナウイルスの感染拡大は、グローバル経済と都市発展に打撃を与えましたが、一方で、スマートテクノロジーの応用と産業変革の進展も加速させました。2022年、第3回グローバル・スマート・ハーバー・フォーラムが高雄エキシビションセンターで開催されました。陳其邁高雄市長は、企業の本社や研究開発本部の設置に重点を置く「亜湾2.0計画」を紹介。港は以前のような貨物輸送の場から、人の流れが出入りするターミナルに変化していると強調しました。さらに進んで、スマートソリューションを導入することで実体からソフトに転換し、各分野で重要な先端技術を獲得すると述べました。市政府は今後、商業港の運営を行っている台湾港務公司と協力して、高雄港のデジタルアプリケーションサービス開発を推進し、グローバル市場に展開していきます。
高雄の近年の進歩は皆さんもご存じの通りです。同フォーラムに出席した交通部(交通省)の代表は、港と都市が緊密に対話、協力、連携して国際社会とつながってこそ、ウィンウィンの関係を構築できると強調。港務公司はこのために、港のソフトとハードのアップグレードに力を注ぐとしています。具体的には、高雄港州際第六コンテナターミナルが既に稼働しており、2024年には第七コンテナターミナルが運用を開始する予定で、高雄港をアジア太平洋地域のコンテナターミナルのハブにしていきます。また、旅客輸送については、高雄ポートクルーズターミナルも高雄市政府に歩調を合わせ、5GAIoTスマート技術を導入。高雄の経済貿易の発展に向けて新たなエネルギーを生み出します。