弥陀区で楽しむ自然とグルメ
◎文/陳婷芳
◎翻訳/新垣李加子
◎撮影/曾信耀
海に面した彌陀區(弥陀区)は、その面積の三分の一にあたるおよそ600ヘクタールが養殖池に占められている。そこで養殖量が最も多いのが虱目魚(サバヒー)だ。弥陀区は「サバヒーの故郷」として知られており、様々なサバヒー料理が生まれている。サバヒーのつみれはその中でも、弥陀区を代表するグルメの一つであり、お土産としても人気がある。興義魚丸店(「魚丸」は魚のつみれという意味)は40年以上続く老舗で、数あるサバヒーつみれ店の中でもリーダー的な存在だ。正午になると賑わうこの店の新鮮で弾力のあるつみれは、お客さんに絶賛されている。

弥陀区の海岸線は4キロメートルにもおよぶ。漁業を営む張博仁さんは、この海岸沿いに餘香咖啡(余香珈琲)というカフェを開いた。「余香珈琲は、弥陀区の海岸で唯一海が見られるカフェです。喧噪を離れて、雄大な海の景色を眺めながらコーヒーを楽しんでみませんか。」と話す。
弥陀区には、「漯底山(ルォディシャン)」という、約56ヘクタールにおよぶ悪地もある。弥陀区弥羅港文史協会でボランティアスタッフを務める張哲男さんはこう説明する。「漯底山は台湾最大の泥火山で、台湾で最も海から近い泥火山・悪地でもあります。漯底山の泥岩は、砂の量が少ないので雨で流されにくくなっています。したがって、悪地の表面には亀裂ができやすく、まるで自然のものとは思えない景観を作り出しているのです。」


漯底山は日本統治時代から軍事管制区に指定されていたが、2006年に歩哨兵が配置されなくなってからは、弥陀区役所によって「漯底山自然公園」が設置され、一般の人が山に入ることができるようになった。
海抜53メートルと弥陀区の中でも高地である漯底山からの夕陽は見ごたえがある。漯底山展望台に立つと眼下に広がるのは、延々と続く養殖池とそれに連なる海だ。直線で区切られた養殖池が黄金の光に照らされ、輝いている。
|
|
興義魚丸店
住所:高雄市彌陀區中正路330號 (高雄市弥陀区中正路330号)
電話:(07)619-1138 |
|
|
餘香咖啡
住所:高雄市彌陀區南寮路光明巷31-1號 (高雄市弥陀区南寮路光明巷31-1号)。
電話:0925-899-091。
営業時間:13:00~18:00。 |
|
|
漯底山自然公園
住所:高雄市彌陀區漯底里山頂路底 (高雄市弥陀区漯底里山頂路底) |
|
|
弥陀区の地図をご参照ください。 |