「創夏設計」―高雄から世界へ
◎文/Winnie
◎翻訳/新垣李加子
◎撮影/曽信耀
国際デザインコンテストの賞をいくつも獲得している新鋭デザイン会社「創夏設計」。扱う商品は3C電子産品(パソコン・スマホ関連商品、家電)のほか、交通、キッチン・家庭用品、照明、空間デザインなど多岐に渡っている。また海外マーケットにも力を入れており、営業エリアはポーランド、エジプト、日本、韓国、イタリアなどに及ぶ。社長の王斌鶴は2012年、故郷の高雄に戻り「創夏設計」を設立した。十周年を迎えた今年、国際舞台でさらに輝きを増している。
デザイン分野で国際舞台へ
創夏設計がこのほど発表した「TA+d_One 3筆力尺」は、2021年台湾文博会の「年度最佳文創精品賞」を受賞した。王氏は25歳のときにドイツのiFデザイン賞を受賞、2012年にはブランドで初めての作品「ORIGEND眼鏡」でアメリカのインダストリアル・デザイン・エクセレンス賞(IDEA Award)のほか、ドイツのiFパッケージデザイン賞、DFAアジアデザインアワード銀賞、台湾文創精品賞の新鋭大賞といった数々の賞を総なめにした。
大学で工業デザインを学んだ王氏の夢は、国際的に活躍する設計師になること、そして高雄から世界に発信できるブランドを生み出すことだった。その夢の通り、創夏設計の商品は現在までに16か国、31の都市で販売されている。創夏設計は、高雄の良い商品を世界に知らしめたのだ。
店頭販売からネット販売へ
「どうして高雄に戻って来たのか?」十年前、よくこうした質問をされたと王氏は笑って話す。「僕は高雄で生まれたから、高雄が好きなんです。」彼にとって、仕事は人生の大きなやりがいだが、家族もまた人生の大きな部分を占めている。選択肢があるなら、もちろん故郷で会社を作りたいと思ったそうだ。
会社を設立してから、SBIR(高雄市政府地方産業創新研発計画)の補助を三回獲得した。創夏設計チームは、業界に詳しい委員のサポートの下、新しいことにも挑戦することができた。もともと店頭でのみ商品を販売していたが、ネットでも販売もするようになり、昨年末には初めてクラウドファンディングを行った。コロナ禍で商品への向き合い方を見直した一つのターニングポイントであった。
若者の起業へのサポート
高雄市政府青年局の張以理局長はこう話す。「若者が新しい事業を始める時は往々にして資金難に直面するものです。こうした若者達を支援するために、青年局では特別に青年創業発展補助、展覧参加補助、青年創業ローンを設立しています。」
青年局ではまた「青年導師顧問団」と「創業サポート相談ネットワーク」のサイトを運営しているほか、起業に関連する講座やワークショップの開催など、若者の起業を支援する活動も行っている。
閱讀中文版:
新創公司「創夏設計」從高雄邁向國際
https://takao.kcg.gov.tw/article/613