山上の極楽―茶席と温泉の旅
◎文/李瑰嫻
◎翻訳/新垣李加子
◎撮影/林衍億・曽信耀
スマホを置いて騒々しい町から離れ、心身浄化の旅をしよう!特色ある高雄の山地を歩き、一泊二日の温泉と美食の旅に出てみよう。
宝山集落で茶席を体験
高雄の桃山地区にある宝山集落は、台湾原生の山茶の主要な産地で、集落はぐるりと茶園に囲まれている。ここでは茶葉の栽培だけではなく、茶席の体験も行っている。茶席コンテストですばらしい評価と反響を得た自慢の茶席だ。住民自らがお茶の入れ方を身につけてから、多くの観光客が集落を訪れるようになった。ブヌン族の文化をさらに発展させた、ここでしか体験できない茶席だ。
宝山拿普原生茶有機茶園は、「宝山集落野趣茶席コンテスト」で三年連続一位を獲得した実績を持つ茶園だ。茶園の主・謝国華さんが始めたのは、ブヌン族の伝統も取り入れた茶席だ。ブヌン族に伝わる「三石かまど」でお湯を沸かしてお茶を入れ、クロツグの木でできた日よけの下で急須を温め、醒茶をする。
茶園の名前になっている「拿普」は、謝さんのブヌン族の名前だ。謝さんはここで有機茶園を二十年余り経営してきた。茶樹は原生のものから摘み取るだけではなく、栽培もずっと行っている。ここでは半日か一日の茶摘み体験ができる。原生植物を知り、一芯二葉の新芽を摘み取る体験を通して、ブヌン族の人々が心を込めて植えた茶葉の香りを楽しもう。
不老温泉でお湯と美食に癒される
六亀区新発にある美崙山温泉リゾート山荘は、入り口にある赤い鳥居が「映え」スポットとして人気になっている。山道を歩いたあとの夜は、不老温泉の透明なお湯が心と体を癒してくれる。この山荘は、肌が滑らかになる「美人湯」の泉質を持つ不老温泉区の中にある。部屋は可愛らしい木造の小屋だが、室内は広く、湯屋は親子やカップルなど22種類のテーマがある。
温泉に入ったあとは、山の幸を楽しもう。山荘内にある「美膳食堂」は、高雄グルメ100選の「昔ながらの味」部門と「東高雄スローフード」に選ばれた名店だ。旬の野菜と放し飼いの鶏を使ったローストチキン、虫草花(和名:サナギタケ)の薬膳鶏スープ、湧き水で育てた金鱒(ゴールデントラウト)のスープ、ブルーベリーヨーグルトと龍鬚菜(ハヤトウリの葉)を混ぜた洋風創作料理もある。料理長は、竹筒飯の「炒めて蒸す」伝統的な調理法だけではなく、自家栽培のカラシナや梅干菜(カラシナを干した客家の保存食)を駆使し、どの料理も食べた人を飽きさせない。
森林に囲まれた温泉地での食事は、身も心もリラックスできる。余暇を健康的に過ごし、人生を楽しもう!
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寶山拿普原生茶有機茶園 |
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住所:高雄市桃源區寶山段383-1號(高雄市桃源区宝山段383-1号) |
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電話:0982-490-266 |
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営業時間:予約制、2週間前の予約がおすすめ |
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美崙山溫泉渡假山莊(美崙山温泉リゾート山荘) |
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住所:高雄市六龜區新發里新開路86號(高雄市六亀区新発里新開路86号) |
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電話:(07)679-1919 |
閱讀中文版:
春回大地,來一趟山城茶湯╳泉湯物語
https://takao.kcg.gov.tw/article/562